さてこんにちは!ソーサルの中島です。
先日ご縁があって、岡田武史元日本代表監督にお会いしてきました!

岡田武史元日本代表監督に学ぶ、「FC今治の可能性とフットボールを通した地方創生」
岡田さんは非常に強いビジョンと成し遂げたい世界観をお持ちでしたので、
その場にいなかった皆さんへのシェアと僕の記憶に刻んでおく目的でその時の内容を残すブログを書きたいと思います。
サッカービジネスに関心のある人や、岡田監督を好きな人はぜひこのブログを読んで自分なりに咀嚼して考えてもらえればと思います。
岡田監督が「FC今治」のオーナーとなった理由とは?

岡田武史元日本代表監督に学ぶ、「FC今治の可能性とフットボールを通した地方創生」
サッカー好きの皆さんは知っている方が多いかもしれませんが、
岡田元日本代表監督は現在「FC今治」という愛媛県今治市をホームタウンとする、日本フットボールリーグ(JFL)に所属するサッカークラブのオーナーとして日々奮闘されています。
岡田さん自身はもちろん皆さんご存知だと思うので説明は割愛しますが、
以下のような経歴をお持ちの方です。(wikipediaより引用)
現役引退後は指導者の道に進み、サッカー日本代表のコーチを務めていた1997年、加茂周の更迭に伴って監督に昇格。日本代表を初のFIFAワールドカップ出場に導き、1998 FIFAワールドカップ本大会でも指揮を執った。2007年から再び日本代表の監督を務め、2010 FIFAワールドカップでベスト16。
そんな岡田監督が、
「なぜ数あるチームの中からFC今治のオーナーとなったのか?」はすごく関心があるテーマだと思います。
当日会話の中で岡田さんは様々なクラブから
「クラブの監督をやってみないか?」とか
「クラブのオーナーにならないか?」という声を受けたとおっしゃっていました。
その中で「FC今治」を選んだのは"直感"だとおっしゃっていました。ビジネスマンにとってはあるあるだと思いますが、得てして物事を決断する時には複数の選択肢が存在します。
例えば、
A案「このプランは収支はたちそうだけど、初期投資が莫大にかかりそう」
B案「初期投資はあまりなさそうだけど、市場が小さそう」
C案「ニーズもそもそも不明だけど、世の中のトレンドで一発当たったらでかそう」
D案「社会的意義の高いビジネスで中長期的なビジネス運営観点で既存事業とシナジーがありそう」
など数多くの選択肢があるわけです。
岡田さんはこのような状況に陥った時に、
「もちろんある程度の損得は考えるものの、最後は直感を信じる」ということをおっしゃっていました。なぜ直感なのか?
この発言は非常に示唆深いと思っていて、
僕含め、多くのビジネスマンは、いわゆるメリデメ(それぞれのメリットとデメリット)を比較して、
どちらのプランを選択するべきなのかを検討するわけです。
しかし、岡田さんに言わせると、
「そのようなメリデメを比較可能なものは"決断"ではなく、"判断"である」岡田さんの話から僕が咀嚼するに、
決断というのはもうわからない海の中で泳いでいるようなものであって、
最後はこっちだという「腹決め」と「覚悟」を持って"決断"することであるということです。
したがって、岡田さんを含め、
企業や組織のトップ、リーダーの仕事はそういう答えのないものに対して、"決断"し、それに向かって必死に頑張ることでしかないということです。FC今治に関しても、同様のプロセスの中で意思決定を行なったと岡田さんはおっしゃっていました。
「FC今治」の抱える課題と展望
岡田さんは当日の会話の中で、
FC今治を30億円を売り上げる組織にしたいとおっしゃっていました一方で愛媛県の今治市はタオル産業で盛んな地域であるわけですが、
シンプルにこの市だけでいうと、人口(=市場規模)は2015年時点で158,114人でしかありません。そう考えると、
今治市、愛媛県外の人をどれだけ取り込めるのか(=今治市によびこめるのか)がキーになってくるわけです。
愛媛県内に人を呼び込むということは橋を渡ってもらう必要が必要が生じるわけです。

岡田武史元日本代表監督に学ぶ、「FC今治の可能性とフットボールを通した地方創生」
しかしながら現状JFLの試合を見るためだけに、この橋を渡ってもらうということは非常に難易度の高い作業となるわけです。
したがって、サッカーだけでは1人あたりのLTV(=ライフタイムバリュー:顧客がそのサービスを使い続ける上で、サービスに投下する金額の総額)をどう最大化するのかがキーになるわけです。
例えば、愛媛県にイオンモールを作って、そのついでにFC今治を見てもらうなど。
岡田さん自身もともと、地方創生をやろう!
そう思っていたわけではなく、
顧客のLTVを上げるための施策の1つとして今治市にイオンを誘致したりなど結果として地方創生に繋がる施策を実施しているというのも興味深いなと思いました。
FC今治にはそのような施策を推進するだけのビジネスマンが集ってきているという意味で今後が非常に楽しみな組織であると感じる一方で、
僕がサッカークラブ全体に感じる"ITを効果的に使えていない"という課題感も他クラブ同様強く感じました。FC今治に限らずですが、
一般人がFC今治を日常生活の中で感じる機会は皆無と言っていいでしょう。その中でどれだけ人々の生活の中に入り込めるのか?それがサッカークラブ全体に言えることであると同時に、この課題を解決していく上で、"IT"が果たす可能性の大きさを強く感じました。ソーサル中島